おしとやかなあの人-1





「――以上で終わりです。皆さん、連休を楽しんでくださいね」
 レイン校長のニコニコ笑顔で放った言葉に、教室中から歓声が上がる。
 そう、明日からヒュプノサ学園は連休である。
「あれ?」
 空色の髪の少年……ルフィは目をパチクリと瞬かせる。
 いつもなら真っ先に歓声を上げるはずの彼女がヤケに静かだからだ。
 静かに彼女の席に近づくと、何やらクルトは一枚の紙を穴の空くほど見つめ、唸っていた。
コチラのことには全然気が付いていない。
 隣にいるチェリオも色々髪引っ張ったりしているが、それにも全く反応しない。
 クルトはため息を付く。
「……はーぁぁ」
「クルト?」
 呼びかける。
「ふぅぅぅ」
 また溜め息。
 ルフィは少し声を大きくする。
「クルト?」
「んーーー」
 唸る。
「クルトってば!!」
「わたぁぁっ!! な、なななな何? ルフィ。びっくりしたぁぁぁ」
 クルトはルフィの大声に紙を取り落としかけ、慌てて紙をひっつかみルフィを見る。
その顔は引きつっていた。
「どうしたのクルト。唸って」
「え、あ、あたし唸ってた?」
 クルトは冷や汗を流しつつ答える。ますます顔をしかめるルフィ。
「何だこれ」
「へ……」
 クルトは紙を持ったカタチのまま手を硬直させる。肝心の紙はチェリオの手の中。
「ちょ、ちょっと! チェリオ!!」
「ん? 手紙か。何々…
 『連休なのでコチラにたまにはあそびにきてね。
     ついでにお手伝いもしてくれないかしら。
                     レシス・ランドゥールより』」
「お前宛か?」
「人の手からかっさらっといて何いうの! そうに決まってるじゃない。読まないでよっ!!」
 チェリオの問いに答えつつ、乱暴に彼の手から手紙を奪い取る。
 ルフィはパッと顔を輝かせ、
「あ、クルトのお母さんからなんだ。どうしたの? なんか行くの気が進まないみたいだけど」
「んー……ちょっとね。なーんかやな予感がするのよね。
ろくでもないことたのまれなきゃいいんだけど」
 クルトは憂鬱に呟いた。
「明日帰るんだ〜」
 ルフィはクルトに尋ねる。
 彼女たちはもっぱら学園の外にある。学園関係者専用の家に住んでいる。
 大体の生徒は学園に近いのと、何処に行くにも近いという便利さも相俟ってでそこに住んでいた。
「ん、そうね。明日の朝方出かけようかな」
「ふーん」
 それを聞いたルフィが意味ありげに微笑んでいたことにクルトは気が付かなかった。



「なーーんで付いてくるかな!?」
 朝方。クルトの叫びが街道にこだました。
「え、クルトのお母さんに久しぶりに会いたいし」
 これはルフィ。
「僕も御礼言っておかないと。一度ぐらいは」
 そしてこれは何故かレム。
 どうやらどこかから聞いてきたらしい。
「まあ、二人はいいとして……何でアンタまで!? チェリオ・ビスタっ!!」
 ビシリとチェリオを指さし、クルトは叫ぶ。チェリオは少し考え、
「お前の親の面がみたくなってな。さぞかし非常識なんだろうなお前の親だし」
「ぬわんですってぇぇぇぇ。このぼけおとこっ!! そこに正座しなさいっ、アンタの寿命ここで終わらしてあげるから!!」
「断る」
 二人の喧嘩を眺め、ルフィがレムに聞く。
「あのさ、クルトに言ってた御礼って何?」
「ん、ああ・・・それね。クルト、僕のお弁当誰が作ったの?」
 レムは静かにクルトに聞く。
「へ、あ、ああお弁当ね。ウチのおかーさんよ」
「・・・・・・・・ぶす」
 ボソリとチェリオ。
「なんですってぇぇぇ!」
街道に、クルトの怒声が響き渡った。
取り敢えず二人のじゃれあいが終わったのはクルトが疲弊するまでの時間。つまり10分後の事である。
 てくてくてくてく。
「変なんだよね。何か引っかかるって言うか」
 街道を歩きながら、レムは呟く。前方ではまたまた二人がじゃれていた。
 必然的に彼ら二人だけになる。
「何が?」
 ルフィが聞く。
「ん・・・君の話によると、その手紙には久しぶりだから遊びに来てってかかれてあったんだろ?」
「え、うん」
 頷くルフィ。眉をひそめ、俯いて考え込むレム。
「やっぱりおかしいなぁ・・・いい、彼女僕にこういってたよね。僕のお弁当を作ったのは母親だって」
「うん」
「だったらおかしいんだよ『久しぶりに遊びに来い』なんていうのはさ。
僕ほぼ毎日彼女にお弁当貰ってるし」
「あ」
 レムの言葉にルフィは小さく声を上げた。
「確かに変だけど」
「……聞いてみようかな、クルトが作ったかどうか」
「ち、ちょっと、それは絶対ヤメテおいた方がいいよ。命に関わるから」
 呟くレムの言葉を聞きとがめ、青ざめながら必死で止めるルフィ。
「なんでさ」
「そ、その……クルト料理関係のことを聞くとすごく機嫌悪くなるから」 
「?」
「ちょっと昔、ね」
 はてな顔のレムに向かってルフィは気まずそうに呟いた。
「ふーん・・・」
「それに、お店で買ってきてたのかも」
「そうだとすると何で母親が作ったって言わなきゃならないのか疑問だけど。
それにもう一つ。既製品にしては嫌に美味しいんだよね、アレ」
「あ、美味しいの?」
  ルフィは目を瞬かせ、意外そうに聞く。
レムの性格だとすぐ分かるだろうが、美味いなどとレムの口から普段でようはずもない。
「ん、まあね」 
 レムはそう呟くと、ルフィから距離をとって何事もなかったようにまた歩き始めた。

 
「ねぇ……クルト……まだつかないの?」
 いくらも経たないうちに音を上げ始めたのはレム。まあ、普段が普段なだけにキツイらしい。
「もうすぐよ」
「一刻前も同じセリフを聞いた気がするよ」
 クルトの返答を聞きながら、レムはぼやく。
「ほら、見えてきた」
 クルトはタタッと小走りになる。
何とか追いついた先は木々が茂る小高い丘の上、下を覗くと鮮やかな町並みが広がっている。
 その町並みを見守るかのように、その家は佇んでいた。
 周りには、花壇が作られ、色とりどりの花が咲き乱れている。
「へぇ、ここが」
「お前の家か」
「わぁ。久しぶりに来たけど変わってないね」
 レム・チェリオ・ルフィが声を上げる。
「ん、アレは?」
 その人に最初に気が付いたのはチェリオ。
『〜〜〜〜♪』
 小さい透き通るような女性の歌声が木々を縫い、聞こえてくる。声からするとまだ若そうだ。
 歌の出所を探ると、誰かの後ろ姿が見える。
 コチラの視線に気が付いたのか、予備動作もなくふわりと振り向いて、静かに微笑む。
 流れるような髪の毛はカラスの濡れ羽色。柔らかく波打ち、彼女が動くたびに軽やかに弾む。
 精緻な人形のように整った顔立ちには、柔らかな微笑みが浮かんでいる。
「ん、どしたのよチェリオほけーっとしちゃってさ」
 それに気が付いたのか、クルトが眉を寄せ、呟く。
「……あの人誰」
 レムも気が付いたらしく、うわごとのように呟いた。
「ん、あの人?」
 クルトは彼らの視線をたどり、硬直する。
「クルトのお姉さんかなんか?」
 レムが問う。
「いや、それにしては似て無さ過ぎないか。ある意味別の生き物――」
 
 ごん!!
 
 余計なことをいったチェリオの頭にクルトの肘が落ちた。
「あら、何をしてるの? クルト」 
 その音を聞きつけたのか、その女性が首を傾げる。
「こほん。とりあえず、ただいま〜〜〜お母さん!!」
『ぇ!?』  
 元気いっぱいのクルトの声に続くのはレムとチェリオの驚愕の声。
「あらあら。お帰りなさいクルト」
 ニッコリ微笑んで、出迎えるクルトの母親。
 いや、彼女たちの姿を見る限り、親子とかそう言う言葉は出てくるわけもなく、
どこからどう見ても似てない姉妹にしか見えなかった。
「あら……あの方達は?」
「え、何か付いてきた」
 クルトは母親の問いに気楽に返答する。
「おい、人を犬コロみたいに……ああ、そう言えば犬が居るか一匹」
 チェリオはクルトに文句を言いつつ、ああそうかとレムの方を眺めて小さく笑う。
「どういう意味かな? それは。チェリオさん」
 ぴくりと耳を立て、半眼になって冷たく笑うレム。ギスギスした空気があたりに流れ始めた。
「あ、あははは……ふ、二人とも落ち着いて……」
「落ち着いてるぞ」
「僕は極めて冷静だよ」
 汗を流しながら押しとどめるルフィに二人は全く同時に答えた。
「あらあらあらあら!! あなたは。まぁ、ルフィちゃんじゃないの〜」
 ゴシッ!!
 やたらと間延びしたクルトの母親の声がルフィの後頭部に勢いよく突き刺さる。
「あ、お、お久しぶりです……」
(ち、ちゃんって)
ルフィは頭に重く突き刺さった『ルフィちゃん』という言葉を押しのけて、引きつった笑顔で挨拶をする。
「ちょっと、おかーさん。ルフィ女顔なの気にしてんだから。ちゃんはないでしょ、ちゃんは」
 クルトが慌てて声を上げて母親を睨み付ける。
 ぐさ!!
「あら、クルト。今何か聞こえなかった?」
「へ? そぉ?」
 何やらルフィの方で何かの突き刺さるような音が聞こえた。合掌。
「もういいです。好きに呼んでください」
 はらはらと落涙しつつ哀愁漂わせながら肩を落とすルフィ。哀れな。
「もしかするとこういうトコはそっくりか?」
「かもね」
 それを見て、レムとチェリオの二人は頷き合った。




人数分用意された湯気の立つ琥珀色の液体を揺らしながら、レム・ルフィ・チェリオ(チェリオは眺めてるだけ)は呆れたように(ルフィとクルトは除く)クルトの母親を眺める。
誤解を招くといけないので先にいって置く。彼らが手にしているのはブランデーではなく紅茶である。
 沈黙を破ったのはクルトの母親。テーブルについている面々を眺め、
「みんな素敵ね。クルトったらこんなに男の子達にもてるなんて流石私の娘ねぇ」
 と、手を合わせ、嬉しそうに言い放った。そして響く騒音。
 レムは紅茶を飲んでいた口元を手で押さえて沈黙し、ルフィはゴンッと顔をテーブルに打ち付ける。
 そしてチェリオはズリズリと椅子から滑って頭を軽く椅子にぶつけた。
 一番リアクションが激しかったのがクルト。
 手に持っていた紅茶を転けると同時に盛大に放り投げ、真っ赤になって手を振り回す。
「ちょっ……おかー…きゃーーーーー熱っ! 熱!!」
「あらあらあらあら」
 紅茶が身体にかかって悲鳴を上げるクルトに、
落ち着いた様子の母親が呑気な声を上げながら冷たいおしぼりを持ってくる。
「はーはーはー。ちょっとおかーさんいきなりなんてコト言うのよぅ」
 何とか身体を冷やしてクルトは息を切らせつつ、ぐったりと母親にそう呻く。
「あらあらそうなの? ごめんなさいね。ふふふふ。あ、でもこの子彼氏募集中なので、どうぞ」
「勝手に決めるなーーーー!」
 あくまでも上品に言うクルトの母親。そして突っ込むその娘。
「あら。彼氏居るの?」
 それに思わず聞き耳たてる他の三人。
「いるわけないでしょ!!」
 そしてクルトが返答に要した時間およそ0.5秒。
その後他三名が頭を押さえて嘆息するのに要した時間およそ3秒。
 なにやってんだお前ら。
「あらそーなの〜残念ねぇ」
 クルトの母親残念そうにほぅっと溜め息。
 そして何故か力使い果たしたようなクルト。テーブルにぐてっと脱力して倒れ込んでいる。
『コホン……』
 そして聞こえる背後での憮然とした咳払い。
 背景の一部と化しているルフィ・レム・チェリオ の三人は似たような表情でクルト達を見ていた。
 まるでどうにでもしてくれといった感じがひしひしと感じられる。ドコか諦めに近い。
「あら、ごめんなさい。そう言えば自己紹介がまだでしたね。
  あ、私はクルトの母親のレシス・ランドゥールです」
 ハッと気が付いたようにクルトの母親はのほほんと挨拶をする。
「は……はぁ…」
 やや呆けたように返答するレム。相変わらずチェリオは沈黙。ルフィは困ったような顔で微笑んでいる。
 クルトの母親はルフィに目をやり微笑むと、
「ふふ、まあ。ルフィ君大きくなって……クルトに何かされてない?」
 
 どごっ!
 
 衝撃音が部屋に響く。横目で見るとクルトが思いっきり床に這いつくばっていた。
 どうやら椅子から落ちたらしい。
「お、おかーさん。そういうこと言う? というか普通逆なんじゃないかなー……とか思うんだけど」
 ヨロヨロと起きあがりクルトはため息を付く。  
「ふふ。だってルフィ君可愛いんですもの。クルトが押し倒したりしないかどうか心配で心配で……」
 ごんっ!!
 悪びれもなく微笑む母親の言葉にクルトは起きあがった側からまた転けた。
「大丈夫だった? ルフィ君」
「あ、あははは……はい…だいじょーぶです……」
コレにはもう笑うしかないと言った感じでルフィは空笑いをしつつぎこちなく頷く。
「…………」
 事態に付いていけずレムとチェリオは無言+無表情で紅茶を見つめている。
 ドコか二人の周りにだけ寒々しい北風が吹いているのは果たして気のせいなのだろうか。
 


「ま、まあとにかくここにいる全員学園の友達……じゃないのもいるけど、取り敢えず友達よ」
母親のボケボケ攻撃から強引に話を逸らすクルト。
話す途中でチェリオに視線が行き、そして遠い目をしてあからさまにそらす。
 ――何だその間は。
 思わずチェリオは心の中で突っ込みを入れたが、手痛い返答が返ってくるのは目に見えているのでいつも通り沈黙して、せいぜい彼女を睨み付けるだけだった。
 それを見ぬ振りするクルト。まあ前よりは大人しくなった方であろう。この二人の喧嘩。
「ま、ルフィは紹介しなくてももう分かり切ってるし。紹介は自分でしてね」
 レムとチェリオを眺めて結構軽く言い放つ。
 どうやらクルト自身が紹介すると、とある人物の紹介も必ずしなければならないというのが嫌らしい。
言っている最中にチェリオを向いたときあからさまにクルトの顔が渋くなった。
 それを聞いたチェリオは無表情。レムは軽く肩をすくめて嘆息した。
「じゃ、僕から」
 沈黙を保っていたレムが小さく言って進み出る。
「あら、あなたは?」
 ニコニコ微笑むクルトの母親。
 レムは行儀よく頭を垂れ、微笑み言葉を続ける。
「僕はレム・カミエル。彼女の通っている学園の生徒です。
 いつも差し入れありがとうございます。とても助かっています」
 いつもの冷たい態度ではなく、普通の。ごく普通の!挨拶の仕方である。
 爽やか度は、五月の風にも負けないであろう爽やかさである。
(あくまでも普段と比較した場合)
静寂があたりを満たした。
いや、正確に言うとクルトの母親以外全員が石像と化したのだ。
 長いようで短い白い沈黙の後、有名合唱団も真っ青な程ピッタリと息のあった調子で石化の解けたクルト・チェリオ・ルフィは勢いよく部屋の端まで身を退いた。
 また沈黙が支配する。
「……誰。……こんなのれむじゃないっ!!」
 クルトは震える声音でふるふると首を振って目に涙さえ浮かべながら叫ぶ。
「熱あるかお前」
 僅かに心配げなチェリオの声。心なしか恐怖の感情も見て取れる。
「……え、と……あはははは」
 そして何故か冷や汗を流して笑うルフィ。少し怯えているようにも見える。
 しばしの沈黙の後、レムは憤然と呻く。
「どういう意味だよそれ。僕だって敬語ぐらい使ったりするよ」
 それも気にせずクルトの母親は小さく笑って会釈する。
「あらあら、ご丁寧にどうも。差し入れですか?」
何故かクルトの母親の頭上に疑問符がとんだ。
「あれ。クルトさんからお弁当毎日差し入れて頂いてるんですけど」
 そして何故か『クルトさん』の部分で後ろのクルトから殺気がとんだ。
(さん付けはやめろっていってんでしょ〜〜〜〜〜〜)
 その視線は(背後なので顔は見えないが)そう語っていた。
「あら……」
 レムとクルトを交互に見て、クルトの母親は首を傾げる。
「? 違うんですか?」
 眉をひそめるレムを見て、クルトの母親はしばしの沈黙の後クスリと笑い、
「……ええ。私がつくりました。美味しかったかしら?」
 イタズラっぽくそう言うとレムを見る。
「ええおいしかったですけど。凄く」
 珍しくキョトンとした顔で頷くレム。
「美味しかったんだ。ふーん」
「?」
 首を傾げて楽しそうに言うクルトをレムは不思議そうに眺めた。
 そのやりとりに欠片も注目せず、一人佇むのはやはりチェリオ。
 というかチェリオしか居ない。
 椅子にさっきまで座っていたのだが、どうやら落ち着かなかったらしく壁に身を預けて腕を組んでいる。
「こら。チェリオ。紹介」
 腰に手を当ててクルトは睨む。
「…………」
 チェリオはただ視線を動かしたのみ。
「紹介しろ。こら」
 気のせいかクルトの髪の毛が逆立ったように見えた。
「…………」
 しかし黙したままのチェリオ。
 クルトに対してこの態度。学園ではそんな彼に対して大きく二つの意見に分かれる。
 格好いい。まあチェリオファンの大半はこの意見だが、他はというと……命知らずか恐いモノ知らず。である。
 この意見もこの意見でかなり命知らずな意見のような気がしないでもない。
 クルトの母親はお世辞にも礼儀正しいとは言えないチェリオの態度を見て、大きく目を開き、
「まあっ。まるで影のある孤高の剣士って感じですてきね」
 と、こうのたまった。しかも手を組んで周りに薔薇のおまけ付きである。
 クルトの母親はチェリオのような性格が嫌いではないらしい。
 ――…まるでじゃなくてまんまだよ。
 チェリオ以外クルトの母親に心の中でそう突っ込みを入れた。
「そして素敵な剣士さんのお名前は? 教えていただけないかしら」
 あくまでも穏やかに、あくまでも上品に尋ねるクルトの母親。
「チェリオ・ビスタ……」
 割と素直にチェリオは名乗る。この手の雰囲気は苦手らしく、とても嫌そうだった(声音が)

 




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